あの、MoMA storeで一番人気の商品とは?

先日、本社でもらってきた日経デザインを読んでいたらとても興味深い記事がありました。あの、MoMA storeで一番人気の商品とは?という記事で、それはなんとあの「スガキヤラーメンフォーク」だったヨ。名古屋人としては、スガキヤという言葉に反応しないわけにはいきません。
MoMAスガキヤ。。なにがすごいかっていうと、MoMAのバイヤーが商品選定でそこまで網羅してんのかい!ってことですよ。名古屋を誇らしく思う気持ちをアピールしてみましたよ。

キャッチコピーは“MoMAが見つけた日本のグッドデザイン”

映画「40歳問題」を観て来たよ

去る2009年元旦に、映画「40歳問題」を観て来ました。この映画、「40歳問題」となっていますが、40歳前後(これってアラフォーのことかーい)のミュージシャン3人にいきなり曲を作って下さいというドキュメンタリーなんですが、私の感想は、クリエイティブに対する考え方とかこだわりとかそういうことなんだと思うんです。
彼らは曲を仕上げる方法というのはたくさん持っている。しかし、自分の意思とは全く反して他人と共作しなければならない状況になって、それなら自分の想像を超える着地点を目指したいというなんじゃないかと思う。予定調和でなく、見たことのない風景を目指す。それは、必ずしも完成させることとか、いい作品を作るとかそういうことじゃないようです。
それは理解できる。だから映画としても着地しているとは言い難いため、ドキュメンタリーということになっている。ドキュメンタリーにオチをつける必要なんてないと言わんばかりだ。オチはいなくてもいいが、興味深いものでなければならない。何故って映画になっているから。観て、なんでもいいから興味深いと思えるものでないとね。
この映画を観ていて、漠然と思っていたことに保坂和志の「小説、世界の奏でる音楽」という本の中で小説を書くということがどういうことなのかについて延々と書かれている。読者にとってわかりやすい作品が「良い」と思われがちで、説明したり語ったりすることができるものがいいとされる価値観が今は多いけれど、そんな言葉で単純に表現できてしまうことはあまり面白くないってことを思い出した。音楽や彫刻など言葉では表現できないことを表現したその面白さを人は求めているのではないだろうか?それが芸術というものであって、心が動かされるってことなのかもしれないなぁということを思ったドキュメンタリー映画でしたヨ。

あけましておめでとうございます

2008年はみなさまどんな年でしたか?
私は会社が倒産したという厳しい現実を突きつけられた年でしたヨ。100年に一度の大恐慌といわれた金融危機はまだまだ続きそうです。とりあえずできることといえば自己防衛デス。今年は500円玉貯金でも始めたいと思っていますヨ。

ア・ラ・カルト@青山円形劇場081219

毎年、「ア・ラ・カルト」を観るとクリスマスっつーか、年末ですなーとしみじみします。私は何年通っているだろうか?恐ろしくて数えることができなかったお。
毎年観ている方はご存知ですが、もうここまでくると定型というか様式美の域なのです。そう、歌舞伎に近いとも言える。うん。完成された、成熟した芝居なのです。もし、いままで芝居とか観たことないという方がいらっしゃるなら、最初に観る演目としてこれ以上最適なものはないと思う。演劇って作法というか、空気読めないと楽しめないものが多い。でも「ア・ラ・カルト」はかなりの確立で楽しめると思いマス。演劇食わず嫌いの方におすすめデス。

Choro club live@プラッサ・オンゼ081218

今日は12月27日で土曜なのですが…仕事です。23日も仕事でした。ふぅぅ。
29日も仕事です。。まあ、このご時勢ですから仕事があるだけ私は恵まれていると思う。転職活動キツかったもん。
さて、先週はイベントてんこ盛りの週末でしたよ。まず18日は表参道のプラッサ・オンゼでショーロクラブのライブでした。4月のSTB以来ですから、久々ですねー。ko-ko-yaは10月に聴きましたが。ショーロクラブとしては、じつはもっと前ですね。STBは五人囃子というユニットでしたから。今回は、ちゃんと予約しましたので程よい席でした。
プラッサ・オンゼはハコが小さいので、非常に近くで聴けるというのが利点です。私は音楽に集中したいので目を閉じて聴くときがあります。視覚は情報量が多いのですから。ライブハウスのいいところというのは、狭いからお客同士のキョリも近いので1stと2ndの間に近くの人とコミュニケーションすることができます。この時は、お隣の方が美由紀さんのファンでもあるということだったので、オーチャードの話と他にどんな音楽がお好きなのかという話で盛り上がりました。そういうのって楽しいデス。
他人が驚くほどのめんどくさがり屋である私のipodは、いまのところショーロクラブしか入っていなくて、それも自分では面倒だったのでとりあえずショーロクラブが入っていればイイですといっていれてもらいました。で、通勤中はショーロクラブを聴いているのですが、やはりライブにはライブの良さがあって、コレは止められません。

“なんちゃって天然木”に一言@ケンプラッツ

“なんちゃって天然木”に一言
私は以前、その“なんちゃって天然木”を開発する立場にいました。そのさらに前には、使う側(提案する側)にいました。建材の木目開発は本当に大変でした。開発をするにあたって、まずは海外での展示会でトレンドリサーチをします。建材の開発には2年程かかりました。リサーチの内容は、例えばミラノサローネで発表される家具に使われているカラーや材質やテクスチャーなどです。さらに、その前にはそれらの家具や建材のサプライーヤーメーカーがトレンドにあった素材を発表する展示会もあります。それらをリサーチして開発し始めます。私が携わっていたのは木目の柄開発とエンボス(質感)でした。建材印刷というのは塩ビのシートに、木目の柄を印刷するわけですが、原稿は本物の木をスキャンして元画像で使います。ロール印刷をしますので版はつながるように柄を作成します。そして印刷の試刷を何度も行い、時には色を数色展開します。建材の印刷をする印刷会社さんはそれほど数としては多くありません。それは非常に難しいからだと思います。
コントラクト物件などでは、メンテナンスや価格を重視するために印刷の木目シートが多用されています。昔は無地のシートが多かったのですが、最近はやはりトレンドなので木目シートが多いです。ぱっと見で、本物の突板だと思ってもらえるものを開発する側は目指しています。本物は確かにすばらしいです。できれば自分の住まいには使えたらいいなと思います。ただ、限られた資源であることも確かです。そのため結果的には価格も高いと思いますし、メンテナンス性も加工されたものの方が簡単なのです。木は生きていますから当然伸縮します。それをクレームにされてしまうのが日本なのです。日本人は、非常に品質に対してとても厳しいです。自分もそういうところがありますからわかりますし、納得もしています。しかし、物質の特性というものがあるということは認めないし、妥協もしない。そのわりには自分で使うものをメンテナンスフリーという機能を追及する。これは非常に矛盾しているということに、書きながら気がつきました。建築業界(インテリア)はその都度新しいものを作っています。製品については工場のラインで作ったものを納めます。しかし施工を伴うということは、新しいものを作っているのと同じであるということを理解していただければなぁと思います。

人気のブラックウォールナット。高級家具に使われていマス。
こんな感じのものを開発しておりましたよ。

ピカソ展:最終日@国立新美術館〜サントリー美術館

強行軍のピカソ展はしごをしてしまい、結構足腰にくるものがありました。ピカソといえば20世紀を代表する画家ですが、正直凡人には理解できないステージにいるのです。まあ、凡人をおいてきぼりにして圧倒的な価値をつけたということに関しては、その事実自体はすごい戦略だと思います。その戦略を構築したのは本人と彼のパトロンたちなのですけどね。ただ、単なる戦略ではなく実力の上に構築されている戦略だと言えるでしょう。
まあ、複雑な話はどうでもいいとして作品の話。ピカソは多様なスタイルを持つ非常に珍しい画家です。あまりにもその作風が多様なので、いわゆるピカソ風というのがいくつもある。それもすごいことだと思います。また、ちょっとそれはどうかと思うことに作風を変えるために付き合う女性を変えるというのも、モラル的には破綻しています。まあ、ちょっと違うかもしれませんが、女優が多くの男性との恋愛をして演技力を磨いていくようなものです。違う言い方をするとしたら、自分がステップアップするために交際相手を変えるということ。すごいですねぇ。すごすぎます。そこまで自分の仕事のために、他人を一種犠牲にできる強靭な精神を感じます。で、随分遠回りしましたがピカソの作品の話。作品の中にはとうてい理解できない、そしてすばらしいとは思えないものが多くあるのですが、その反面本当にすばらしい作品がある。それは何なんだ?ピカソが自分の価値を圧倒的に高めるための戦略だと私は思っています。だが、圧倒的にすばらしい作品も同時に描いている。メインストリームは凡人の理解を超えた作品で、みんながすばらしいと思える作品は、敷居が低くて価値として他の作家の作品と比較できてしまうからその分の価値が目減りしてしまうということを思っていたんじゃなかろうか?と私は想像しています。まあ、やっぱすごい画家だというのが結論なんですけど。

ドラ・マールの肖像