どこかで見たことあるある【北欧名作椅子ベスト10】

最近、インテリアショップでよく見かけるものには、
北欧デザインのものがたくさんあります。
北欧といいますと、フィンランドスウェーデンデンマーク
なぜ、日本で北欧のデザインなの?
北欧デザインの特徴を一言でいうなら、シンプルだけどぬくもりのあるデザイン。
そこが日本でも人気の理由なのかもしれません。

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1.パイミオ(デザイン:アルヴァ・アアルト/1932年)
もともとは、アアルトが設計したパイミオ・サナトリウムという病院の椅子です。
成型合板(単板を何枚も重ねて接着剤で圧着した合板のこと。
圧着するときに曲げて成型する)でできている。
座面と背板が一体化しており、すっきりしたデザインになってます。

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2.ボールチェア(デザイン:エーロ・アールニオ/1963年)
一度みたら忘れられないデザインです。
実際にみるとかなり大きいのですが、
その中(椅子なのに中)に座れば、包み込まれているようで
とても落ち着きます。
実際に周りの騒音が70%ほど軽減されるので
そのリラックス効果は実証済です。究極の安楽椅子と呼びたい。
本体はFRP製、脚はアルミダイキャスト製。

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3.セブンチェア(デザイン:アルネ・ヤコブセン/1955年)
これは絶対に見たことがあるでしょう?
無意識のうちに座ったことのある人も多いはず。
成型合板にスチールの脚でなんといっても、
15脚までスタッキング(重ねられる)できるんです!
だから、よくお店とかで使ってたりしますよ。
よく、ブルーノ・マットソンのテーブル※とコーディネートしているのを見ます。

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4.スワンチェア(デザイン:アルネ・ヤコブセン/1958年)
エッグチェアと並んで、よく見かけます。
新国立美術館の地下にありました。
もともとは、ヤコブセンが設計したSASロイヤルホテルのために
デザインしたものです。
このホテルでヤコブセンは、椅子だけでなく照明や食器・
カトラリーに至るまでデザインしています。
以前、テレビで見たときには客室はリニューアルされていましたが、
開業当時のヤコブセンオリジナルルームが残されていて、
そのお部屋にあったカラーはライトグリーンでした。
カラーによって、同じ形でもかなり印象が変わりますよ。

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5.ペリカンチェア(デザイン:フィン・ユール/1940年)
スワンよりも、前にありました!動物シリーズ。
ペリカンチェアは、彫刻家のジャン・アルプの影響を受けているそうですが

そういわれると納得。
有機的なラインがアルプのそれと近い気がします。
ペリカンが翼を広げたイメージという、なんともかわいらしいソファですね。

ハンス・アルプの作品


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6.チューリップチェア(エーロ・サーリネン/1956年)
この椅子に関して言えば、厳密には北欧デザインに入れていいのかどうか
迷うところです。サーリネンはフィンランド生まれですが、
建築を学んだのも、その後のキャリアもアメリカ。
この椅子のブランドもアメリカのknoll社です。
ただ、父親であるエリエール・サーリネンの影響を
受けていると思われるのでその文脈で、北欧デザインに入れました。

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7.パントンチェア(デザイン:ヴェルナー・パントン/1958年)
パントンチェアは、その名前の通りデザイナーの名前をつけた自信作
なのでしょう。FRPの一体型にこだわって作られたようです。
リートフェルトのジグザグチェアと考え方は似ています。

カラーバリエーションがいろいろあるようで、
最近では重厚なテーブルにミスマッチ感覚で
合わせるのが、かっこいいらしいです。

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8.Yチェア(デザイン:ハンス・J・ウェグナー/1949年)
きっとどこかで座ったことある椅子ですね。
木のぬくもりといい、ペーパーコードの座面の具合といい、
これが工業製品とはとても思えない椅子です。
木種やペーパーコードのカラーの組み合わせによっては、
イメージ結構違ってきます。
また、材種(ビーチやチェリーなど)や仕上げの方法
(自然な風合に仕上げるソープフィニシュやウレタン塗装)に
よっても変わりますし、
使い込んでいい色になったものの良さというのもあると思います。
ダイニングの椅子として、大きな無垢板のテーブルに
このYチェアを6脚ほどならべたら…。いいですねぇ。
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9.ザ・チェア(デザイン:ハンス・J・ウェグナー/1949年)
これぞ北欧名作椅子といっていいのでは?というくらいに有名な椅子。
1960年のアメリカ大統領選で、ジョン・F・ケネディリチャード・ニクソン
テレビ討論会時に使用されたことで有名。
ポイントは、背とアームのフィンガージョイントの美しさ。
PP Mobler社製。

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10.EVA・Mina(ブルーノ・マットソン/1934年)
アームに曲げ木を使った有機的なラインに、
直線だが麻ベルトというしなやかさをもった
素材を組み合わせたすばらしいデザインのラウンジチェア。
1978年から製品化されているのが「ミナ」。
どんなお部屋にも、結構イケる。