インテリア関連クリエイティブ系の人!コレだけはおさえとこう【東京の美術館ベスト10】

東京にはたくさんの美術館があります。行ったことないという人も、
行ったことはあるけど、いつからあるの?その美術館を誰が設計したの?
その美術館の有名な所蔵作品は?意外とあやふやだったりしますよね?
もし、こんどのお休み天気がよければお散歩がてらにどう?ですかね。
【東京(と一部神奈川)美術館&建築家名&有名収蔵作品】

1.東京国立西洋美術館(1958年)ル・コルビジェ
まず最初に選ぶとしたら、やっぱり国立西洋美術館になりますね。
ただいまル・コルビュジエの作品群の世界遺産登録を進めてきたフランス政府とル・コルビュジエ財団によって世界遺産に推薦されてます。決まるとしたら2009年です。コルビュジエの一連の建築群のひとつとして推薦されています。もしこれが決まれば、なんと東京で初の世界遺産になるんです!すごい。
国立西洋美術館といえば、その所蔵品のベースとなっているのは松方コレクションです。詳しいことは言いませんが、株式会社川崎造船所社長であった故松方幸次郎氏が私費を投じて集めた珠玉のコレクションなのです。これは実はすごいことなんです!昔のお金持ちはやることが違うですよ。お金だけの問題じゃないですが。作品を集めるという行為自体がすばらしいと思うのです。最近ではジョルジュ・ド・ラ・トゥールの「聖トマス」を2003年に購入し、2005年には大々的に展覧会が開催されました。

2.東京都国立近代美術館 本館(1969年竣工、2002年リニューアルオープン)谷口吉郎
2001年に2年半をかけてのリニューアルはを坂倉建築研究所が担当した。でも、クイーンアリスはどうかと思う。展覧会を観て、ちょっと休憩したいだけなのに。自販機があった頃が懐かしい。結局、いつもお茶するためには竹橋を離脱することに。所蔵作品は、いろいろありすぎて
東山魁夷「道」
横山大観「生々流転」(重文)
岸田劉生「麗子肖像(麗子五歳之像)」
土田麦僊「湯女」(重文)
菱田春草「賢首菩薩」

3.東京都国立近代美術館 工芸館(1910年1977年に開館)
もともとは旧近衛師団司令部庁舎として、1910年に陸軍技師田村鎮が設計したものです。重要文化財に指定されいてます。煉瓦造りの建物で明治時代のいわゆる洋風建築です。所蔵作品は明治以降今日までの日本と外国の工芸及びデザイン作品を収集しています。日本デザインのルーツがここでわかる?かも。

4.原美術館(1938年1完成。979年美術館として開館)渡部仁
もともとは実業家の原邦造邸を美術館として、原邦造のお孫さんにあたる原俊夫さんが設立した私立美術館。設計は渡部仁で、東京国立博物館の設計計画(実施設計は宮内省内匠寮)や、銀座和光を設計した方です。まさに瀟洒なたたずまいといいたいこの原美術館は人気あると思います。その理由のひとつとして、カフェが充実していること。企画展と連動したメニューはいつも人気があります。また、気候がよければ中庭でお茶できるのもいいですね。品川だということを忘れてしまいます。また、この美術館の特徴としては常設作品が設置してあることです。この美術館のそれぞれのスペースのための作品であるため、貸し出しはありませんから足を運んで是非観てくださいね。
ジャン=ピエール・レイノー『ゼロの空間』(1981年)
宮島達男『時の連鎖』(1989−1994年)
須田悦弘『此レハ飲水ニ非ズ』(2001年)
奈良美智『My Drawing Room』(2004年)

5.東京都庭園美術館(旧朝香宮邸)(1933年完成。1983年美術館として開館)
建築設計は宮内省内匠寮、内装デザインはフランスのインテリアデザイナー、アンリ・ラパン。

東京都有形文化財に指定されている。とにかく、建物に価値があります。これは観るべき建築ですよ。アールデコ様式というのを体験できます。設計は宮内省内匠寮工務課が担当しています。建物もそうですが、とにかく内装を観てみましょう。エントランスのモザイクタイルの美しさ。ルネ・ラリックのガラスのレリーフは奇跡といってもいいです。こちらも3つの庭園があって、お散歩にはぴったりだと思いますよ。

6.世田谷美術館(1986年開館)内井 昭蔵
世田谷区の砧公園内にある美術館。非常にバランスのとれた良い美術館だと思います。内井昭蔵は菊竹清訓事務所出身で、美術館を多く手がけています。世田谷美術館毎日芸術賞日本芸術院賞を受賞しています。所蔵作品には、アンリ・ルソー 「フリュマンス・ビッシュの肖像」(2006年に大々的にルソー展が開催されたことは記憶に新しい)やジョアン・ミロ 「人と鳥」(ブロンズ像)。他には北大路魯山人の書画や器の大コレクションがある。また、世田谷にゆかりのある作家の作品が多くあることも特徴。

7.東京都現代美術館 柳澤 孝彦
1995年に開館。柳澤 孝彦は初台の新国立劇場も手がけている。木場公園内にあって、わりといい企画展が開催されるということもあって、まあよく行く美術館ではある。なので、だんだん美術館自体に馴染んできた自分がいる。所蔵作品で、有名なのは開館当時に物議をかもしたロイ・リキテンスタイン『ヘア・リボンの少女』ですかね?あと、アンディー・ウォーホル『マリリン・モンロー』か。私は個人的には、版画コレクションが充実していると思います。駒井哲郎、浜口陽三など。現在、事業企画課長に長谷川裕子さんがいらっしゃるので企画展がますます面白くなりそう。

8.ワタリウム マリオ・ボッタ
ワタリウムは、私立美術館でこじんまりとしているがいい美術館だと思います。現代美術なので、とっつきにくい感は否めませんが。マリオ・ボッタはその他にサンフランシスコ近代美術館があります。サンフランシスコには行ったことありませんが。収蔵作品というのは、うーんよくわかりませんが小沢剛とか?1階には、ショップon Sundaysがあり、地下には美術書が充実している。

9.サントリー美術館 隈研吾
2007年に東京ミッドタウン内に移転しました。美術館の床にはウィスキーの樽材を使っています。よ〜く見ると釘のあとがあったりするのですが、全然古材っぽくなかったのでどれが樽材なのか美術館の人に聞いてしまいました。隈研吾といえば、いろいろあるのですが、2007年の「ミラノサローネ」で三井不動産レジデンシャルのコンセプトモデル『つなぐ〜TSUNAGU〜』が話題になりました。サントリー美術館はすばらしいコレクションを持ってます。基本は工芸品なのですが、屏風や巻物も豊富です。所蔵作品には国宝の浮線綾螺鈿蒔絵手箱(ふせんりょうらでんまきえ てばこ)から重文(重要文化財のことです)がいっぱいあります。 尾形光琳「秋草図屏風」など。

10.国立新美術館 黒川紀章
サントリーより少し早く2007年1月に開館しました。黒川紀章については、一言ではいいつくせないのですが、美術館の設計は多いと思います。埼玉県立近代美術館(ここもなかなかいい展覧会をします)や名古屋市美術館(むかしココでバイト経験有り)など。まだまだたくさんあります。美術館以外では、中銀カプセルタワーの老朽化による建て替えが決まったことなど。国立新美術館は、3回ほど展覧会を観にいきましたがいい美術館だと思います。この美術館には収蔵作品はありません。毎回企画展をやっています。オープンしたばかりなので、なかかな気合の入った展覧会が続いているので今後も期待しています。とりあえずは、3月からのモディリアーニ展ですか。

欄外.神奈川県立近代美術館 坂倉準三
東京じゃあないんですが、神奈川県立近代美術館といえば、鎌倉館ですね。(葉山館には行ったことがないので)この美術館に行くために鎌倉に行きました。坂倉準三という建築家を説明する言葉としてはやはりコルビジェの弟子ということになります。モダニズム建築が何故これほど心落ち着くのかは言葉で説明できませんが、特にいいと思うのは新しい美術館にはない静謐さではないでしょうか?作品に集中できるっていうか。主要な収蔵作品はやはり古賀春江の「窓外の化粧」と岸田劉生童女図(麗子立像)」です。絶対に教科書で観たことあるハズ。